東京オリンピックのマラソンと競歩が札幌に変更になりそうです。
なぜ札幌で行われることになったのでしょうか?日程やコースはどうなるのか…予想も含めて書いています。
※11月1日、正式に札幌に決まりましたね。東京都知事の「合意なき決定」という言葉、確かにその通りだなあと思いますね。
東京オリンピック マラソンはなぜ札幌?
東京オリンピックの開催地が札幌に変更になった主な理由は以下の4点です。
- 東京は、マラソン競技には暑すぎる
- 札幌は東京よりは暑くない
- 札幌は実績がある(冬季オリンピック、アジア大会、北海道マラソン)
- ドーハ「世界陸上」の影響
東京は、マラソン競技には暑すぎる
東京オリンピックのマラソンと競歩が、突然、東京から札幌開催に変更を検討するというニュースが流れました。
当初は「検討」だったはずなのですが…これが、どうやら「決定」のようです。
国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長が「決めた」と言っていることが決定事項となる模様です。
札幌変更の件がニュースになってから、日本の関係者は聞いたとか、発表前に都知事には話したとか、大臣が札幌案に前向きであることを知ったとか、情報が錯そうしています。
どれが事実なのかはわかりませんが、流れは「札幌開催」になっています。
1番の理由は東京は、マラソン競技には暑すぎること。
マラソンの日程は女子が8月2日、男子が8月9日となっています。この時期、東京は30度を超えます。フルマラソンには過酷な気温です。
しかし、ここで問題になるのは「そんなこと、始めからわかっていたはず」ということです。多くの方が、まずこの点を指摘していますね。
そもそも、マラソン開始時刻を繰り上げ、男女マラソンと20km競歩を6時、50km競歩を5時30分としたのは、気温を考えてのことでした。2018年10月の時点で、すでに開始時刻について検討されていました。
オリンピックまで1年を切ったこの時点で「東京は暑いと言われてもなあ…」という人が多いのもうなずけます。
札幌は東京よりは暑くない
札幌は東京より暑くない。これは事実です。確かに札幌は東京に比べたら5~6度低いです。そういう意味では過ごしやすいです。
しかし、札幌だって暑くなるんです。30度を超える日がありますし、今年の場合、熱帯夜が続いて寝苦しかったです。
東京より暑い日だって、時にはあるんです。
しかし、湿度は確かに札幌の方が低いですし、比べれば涼しいです。
東京に比べたら気温は低くマラソンに適している。その考えに間違いはないとは思うのですが、札幌だって暑いんですけどねえ
札幌は実績がある
札幌は1972年冬季オリンピック、2017年アジア大会、北海道マラソンといった大きな大会の実績があります。確かにそうですね。運営のためのノウハウは持っていると言えます。
札幌市長の前向きな発言がありますし、人口も多数います。施設もあります。
しかし…アジア大会にしても、北海道マラソンにしても、準備期間が十分にありました。
今回は違います。オリンピックまで1年を切っているんです。しかも、突然の話です。実績を生かし切れるかどうか…少なくとも、現時点では東京の方が準備が進んでいます。
ドーハ「世界陸上」の影響
結局は、これが今回の決定に大きな影響を与えたと言えます。
9月下旬~10月上旬のドーハ世界陸上で、マラソンや競歩を真夜中のスタートにしたけれども4割以上の選手が暑さが原因で途中棄権しました。
これが、IOCの札幌変更案に大きくかかわっていることは明白です。
ドーハの気温は30度を超え、湿度も70%以上。開始時刻をずらしても棄権続出。
これで、同じような気温の東京で、しかもオリンピックという一大イベントで棄権、ましてや事故などが起きようものなら、批判の声が噴き出すでしょう。それを避けるために、「札幌で」となったのでしょう。棄権や事故を避けることは大事だと思いますが…。
東京オリンピック マラソンの日程は?
札幌に変更になっても、実施日は変わらないようで、
7月31日(金) 男子20km競歩
8月 8日(土) 男子50km競歩
8月 2日(日) 女子マラソン
8月 9日(日) 男子マラソン
時間はまだ決まっていません。札幌になったことで当初の7時スタートになるのか、それとも5時30分(50競歩)、6時(男女マラソン、20競歩)に変更した案を踏襲するのか…個人的には、札幌と言えども早朝に変更した案が無難だと思います。
東京オリンピック マラソンのコースはどうなる?
北海道マラソンのコース踏襲か…と思いきや、札幌ドームがスタート・ゴールという案が出ています。
東京の新国立競技場に代わって、札幌ドームということなのでしょう。
真駒内競技場は老朽化、きたえーるは小さすぎ。老朽化の心配がなく、収容人数が札幌で最大となれば札幌ドーム案もわかるのですが…
そうなると、コースは36号線か、羊ケ丘通経由で、札幌中心部(札幌駅方面)に向かい、戻ってくることになりますね。まさか、千歳方面に向かうコースにはならないでしょう。
北海道マラソンのノウハウを生かすという意味でも札幌中心部へ向かうコースになります。北大近辺は、きっと走ることになるでしょうね。
※2019.10.27追記
大通公園を発着とする案が出てきましたね。確かに、このほうが、北海道マラソンのノウハウを生かすことができますし、札幌ドーム改修なども必要なく、現実的ですね。
でも、これって、結局は札幌開催前提とした話ですね。
いずれにしても、早く決定しないと準備が大変!
※2019.11.1追記
大通公園を発着とする北海道マラソンコースをベースにすることになりましたね。しかし…下に書いた問題点が全てクリアーになったわけではありません。コース整備、予算、宿泊先の確保、警備体制…これからが大変です!
また、北海道マラソンのコースである新川通は日影が少ないとか、景色の変化に乏しく選手には厳しいなどの理由から変更が検討されていますね。

マラソン札幌案で、他の問題点は?
いろいろ言われていますね。
- 買ったチケットはどうなる?
- 選手の気持ちは?
- 準備費用の問題
- 札幌のホテル事情 などなど
何分、準備期間が少ない中で、これらの課題をクリアーしなければなりません。札幌のホテル事情では、どこかのホテルマンが「嵐のコンサートの時は…」と話していました。
嵐のコンサート時は、確かに札幌市内のホテルは満室です。しかし、オリンピックとなると、嵐の規模をはるかに超えると思います。そうなると・・・部屋が取れない事態も考えられます。おそらく、千歳方面のホテルに宿泊する人々も出てくるでしょう。
まとめ
突然降ってわいた感のある、東京オリンピックのマラソン、競歩を札幌で実施する計画。
このまま札幌になりそうですが、選手、そして観覧する人々が困らないように、東京で行った場合と同等、またはそれ以上の環境になるように進めてほしいものです。
※東京で早朝3時からの開始案が出ています。IOCの検討=決定事項と言えるほどの強制力があるのか、東京都知事が納得できるのか… 30日から開催されるIOC調整委員会 はどうなるのか、注目ですね。
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